Outlook の接続性に問題がある場合の対処方法

Exchange Online トラブルシューティング

Outlook が遅い、ログインできない、突然終了してしまう等の問題が発生した場合の確認項目です。

キャッシュ ファイル (OST ファイル) が破損している可能性はないか

キャッシュ ファイルは以下が原因で破損する事があります。

  • ウイルス チェッカーによるキャッシュ ファイルのスキャン
  • Outlook.exe がクリーン シャットダウンされずに Windows の強制シャット ダウンを行った
  • Outlook アドインによる影響

キャッシュ ファイルは Outlook プロファイルを再作成する事で自動的に再作成されますが、以下の手順によりキャッシュファイルのみ再作成する事も可能です。

  1. Outlook を終了します。
  2. .ost ファイルの名前 (拡張子) を変更します(例えば、次のように変更します。administrator@abc.com.ost → Administrator@abc.com.ost1)。
  3. Outlook を起動します。
  4. 新しい .ost ファイルが作成されます。

ost ファイルの既定の保存場所は以下です。
【Windows 7、Windows 10 の場合】
C:\Users\user name\AppData\Local\Microsoft\Outlook

アドイン ソフトによる影響の可能性はないか

Outlook をセーフ モードで実行し、アドインが無効な状態で Outlook を起動します。 セーフ モードで現象が回避した場合、特定のアドイン ソフトによる影響が考えられます。 以下手順により、Outlook をセーフ モードで実行する事で回避されるか確認します。

  1. [スタート] ボタンをクリックします。
  2. [ファイル名を指定して実行] ボックスに「Outlook.exe /safe」と入力し、[enter] キーを押します。

セーフ モードで正常動作する場合、以下の手順で問題が発生しているアドイン ソフトを特定します。

  1. Outlook を起動し、[ファイル] タブをクリックします。
  2. [オプション] – [アドイン] – [設定] ボタンをクリックします。
  3. 組み込まれているアドインの一覧が表示されるので、順次アドインを無効にし、該当の (問題のあるアドインを) 特定します。
    (都度 Outlook の再起動が必要)

ネットワークの問題の可能性はないか

ネットワーク障害により Outlook の動作が悪影響を受けている可能性があります。
以下の手順により、Outlook の接続状態を確認します。 Outlook の接続状態を確認し、ネットワーク側に問題があるか確認します。 以下の手順により接続状態の確認を行います。

  1. タスクバー上の Outlook アイコンを ctrl キーを押しながら右クリックします。
  2. [接続状態] を選択します。
  3. 各フィールドを確認します。
  • 要求/失敗
    Exchange Online に対して発生したリクエスト回数と、リクエストに対する応答に失敗した回数を表します。
  • 平均反応
    Exchange Online へのリクエストに対する応答が、クライアントに返されるまでの応答時間の平均をミリ秒単位で表したものです。
    常時 3 桁以上の数値を示す場合、ネットワーク的な問題が考えられます。
  • 平均処理
    Exchange Online へ送られた処理要求が、Exchange Online 側で処理される際の処理時間の平均をミリ秒単位で表したものです。
    3 桁以上の数値を示す場合、Exchange Online 側の処理スピードに問題があります。
  • 状態
    「接続しました」のステータスであれば問題ありません。
    長時間「接続中」のステータスの場合、ネットワーク、Exchange Online 側に問題がある可能性があります。

「平均反応」がクライアント側で測定した応答時間の平均を表し、「平均処理」はExchange Online 側の処理時間の平均を表します。 Outlook の動作遅延が見受けられる場合は、この 2 つの値がどのような状況であるかを確認します。
例えば、「平均反応」が大きく「平均処理」が小さい場合はネットワークの問題が遅延の原因と考えられ、いずれも大きい場合は Exchange Online 側の処理の速度低下が遅延の原因と考えられます。

Outlook プロファイルが破損している可能性はないか

以下の手順によりプロファイルを再作成する事で現象が改善されるか確認します。
プロファイルの削除

  1. Outlook を終了します。
  2. コントロール パネルの [メール] をクリックまたはダブルクリックします。
  3. [プロファイルの表示] をクリックします。
  4. プロファイルを選択し (既定で ”Outlook” が一つ)、[削除] をクリックします。
  5. アカウントを削除するには、[はい] をクリックします。

プロファイルの新規作成

  1. Outlook を起動します。
  2. プロファイル名を入力し、[OK] をクリックします。
  3. ウィザードに従います(基本的に [次へ] を選択します)。

サイズの大きい PST ファイルがマウントされている可能性はないか

サイズの大きい (約 5 GB以上) PST ファイルが複数マウントされていないか確認します。
大きい PST ファイルが複数マウントされている場合、Outlook の操作性が悪くなる可能性があります。
PST ファイルのサイズは 2 ~ 3 GB 以下が理想です。

Outlook プロセスが複数動作している可能性はないか

Outlook のプロセスが正常に終了せず、複数のプロセスが同時に起動している場合があります。 以下の作業により現象が改善されるか確認します。

  1. Outlook を終了します。
  2. タスク マネージャーを起動します。
  3. [プロセス] タブを選択します。
  4. Outlook.EXE のプロセスを全て終了させます(Outlook を停止しているにも関わらず存在している場合は問題)。
  5. Outlook を起動します。

ビュー情報が破損している可能性はないか

Outlook のビュー情報に問題がある場合、以下の手順によりビュー情報を復元し、現象が改善されるか確認します。
※作成したユーザー設定のビューはすべて失われます。

  1. Outlook を終了します。
  2. [スタート] ボタンをクリックします。
  3. [ファイル名を指定して実行] ボックスに「Outlook.exe /cleanviews」と入力し、[enter] キーを押します。
  4. Outlook を起動します。

アカウント設定なしのプロファイルを作成した場合の動作はどうか

メールボックスに接続しないプロファイルを作成し、Outlook の動作に変化があるか確認します。
メールボックスに問題があるのか、Outlook 側 (端末側) に問題があるのか、切り分けます。

  1. Outlook を終了します。
  2. [コントロールパネル] から [メール] を開きます。
  3. [メール設定] 画面から [プロファイルの表示] をクリックします。
  4. [追加] ボタンをクリックします。
  5. [新しいプロファイルの作成] からプロファイル名を入力し [OK] をクリックします。
  6. [新しいアカウントの追加] 画面で [閉じる] ボタンをクリックします。
  7. [電子メール アカウントなしでプロファイルを作成するには、[OK] をクリックしてください。プロファイルを作成しない場合は [キャンセル] をクリックします。] 画面で [OK] をクリックします。
  8. [使用するプロファイルを選択する] を選択し、Outlook 起動時に作成したプロファイル名を選択し [OK] をクリックします。
  9. Outlook を起動し [スタートアップ] 画面のウィザードの画面が表示されるので、[次へ] をクリックします。
  10. […電子メールアカウントを設定しますか ?] の画面で [いいえ] を選択し [次へ] をクリックします。
  11. [電子メール設定しないままで続ける] チェックボックスをオンにし [完了] をクリックします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました